永久歯の健康を保つには乳歯のケアが重要です
「乳歯はいずれ抜けるから虫歯になっても大丈夫」とお考えの親御さんもいらっしゃいますが、乳歯の虫歯は歯並びやかみ合わせに悪影響を及ぼし、永久歯の虫歯リスクを高めてしまう恐れもあります。
一方、乳歯のころから健康な歯を維持できているお子さんは、永久歯に生え変わって虫歯になりにくく、正しいかみ合わせと美しい歯並びでいるケースが多くあるのです。
乳歯の良好な状態を保つことが、永久歯の虫歯予防やお口の健康にもつながります。ぜひ子どものうちから歯科クリニックへの定期的な来院を習慣化し、プロのケアとご自宅でのセルフケアを組み合わせながら乳歯を虫歯から守りましょう。
歯だけではない全身への影響
虫歯を放置していると、お子さんの将来の健康や生活面にさまざまな悪影響を及ぼす恐れがあります。
歯並びやアゴの骨格が悪くなる
悪化した乳歯の虫歯は抜歯する可能性があります。抜歯により周囲の歯が移動してしまい、永久歯が生えるスペースが限られてしまいます。本来の位置からずれて生えるため、永久歯の歯並びが悪くなるのです。また、虫歯の痛みによりしっかり噛めず、アゴの成長が不十分になると、骨格のバランスが乱れて顔が歪んでしまう可能性もあります。
集中力がなくなる
虫歯によって噛むことが難しくなり、食べ物をよく噛まずに飲み込んでしまうことが増えます。噛む刺激が脳に伝わらず、虫歯の痛みなども加わって集中力の持続が難しくなってしまいます。
スポーツで能力が発揮できない
スポーツで十分なパワーを引き出すには、歯をしっかり食いしばれることが大切です。しかし、虫歯や悪い歯並びが原因でかみ合わせのバランスが乱れていると、うまく食いしばれません。本来の力が出せず、十分なパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。
太りやすくなる
虫歯が原因でよく噛めず、軟らかく食べやすいものが中心の食事を好むようになります。高カロリーな食品も多く、太りやすくなるのです。